何歳からでもやり直せる【失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!】
おそらく、あなたの抱える悩みや過去の失敗は、この本に登場する偉人も同じ経験をしているに違いない。
失敗図鑑(以下、本著)に出てくる偉人は、新旧幅広く、孔子からスティーブ・ジョブズまで。ジャンルも芸術界の巨匠ピカソや野球界の大物ベーブ・ルースに、あのノーベル賞のノーベルまでさまざまだ!
イラストの雰囲気などがキャッチーで読みやすく、親しみやすいが、それぞれの波乱万丈の人生が垣間見える構成になっている。
前記事の『嫌われる勇気』の感想文で私は、「すごい人にならなくていい」と書いたものの、本著は生きる上で非常に勇気を与えてくれ、創作のヒントに役立つ可能性のある本なので、ぜひ紹介させて欲しい。
1.個人的に気に入った偉人
もちろん、あなたに刺さる偉人エピソードは他にあるだろうが、私個人が気に入った2人を紹介しよう。
夏目漱石とカーネル・サンダース
「吾輩は猫である」「こころ」また、千円札の人物として知られている。
そんな彼がどんな失敗をしたかというと…
彼はもともと英語の教師であり、国から「英語についてもっと学んできてくれないか?」と依頼を受け、ロンドンへ向かった。
が、
街を歩く美しい顔立ちの現地人が多いなか、自分ひとりだけが小さくて汚く見えたり、国からのお金では生活費が足りなかったり、そして何よりヒドイのが自分の英語が現地で通じなかったのだ!
そんな環境で、もともと病みがちな彼は引きこもりになってしまい、結局何もできずに帰国することになってしまった。
しかし、そんな彼の転機を変えることがあった。友人から心のツラさを軽くするために小説を書くことを勧められたのだ。そこで漱石は「吾輩は猫である」を生み出し、そこから有名作を生む人気作家になったのだ。
「ケンタッキーフライドチキン(以下、KFC)」を創った人。これ以上の説明は不要だろう。
彼がKFCを創ったのが彼が65歳の時だが、この時までは上手くいかないことだらけだったようだ。
13歳で学校は途中で行かなくったり、同僚を救うべく会社に楯突いてクビになったり、会社を創ったのに早々に倒産したり、交通事故で半年間入院したりと散々な目に遭っていたようだ。
この時点で彼は37歳だったらしい。
入院生活が終わり、ガソリンスタンドで働いていたカーネルは、ガソリンスタンド周辺に美味しい店がないということで、飲食店を出した。特にこの店のフライドチキンが人気で、その後ホテルを建てたりなどして成功を収めた…が、
彼が65歳の時に、店の近くに高速道路が出来たことで、店は潰れて彼はすべてを失ってしまった。その時残ったのが、フライドチキンのレシピだけだった。
その後、彼はフライドチキンを店に置いてもらい、売れた分だけお金をもらうという販売方法で再起を果たし、今や全世界に彼の名前が広がるまでになったのだ!
両者ともに言えることは、失敗をしても、そこから立ち上がってリトライしたり、視点を変えて新しいものを生み出すことに挑戦したりと、とにかく失敗を失敗のままで終わらせないようにしたことだった。
一見、何一つ収穫がないと思える経験も失敗も、どこかで活きる日はきっと来る。そのためには、ゆっくりでいい。もう一度歩き始めることだ。
他、さまざまな偉人の深イイ話を楽しめるので、Kindle Unlimitedなどで読んでみることをオススメする!
2.本著を読んでやってみたいこと。
本か連載小説のような作品を作ってみたいと思った。夏目漱石と似た素質がもしかしたら私にもあるかもしれないと思ったからだ。
彼の素質について本著はこう言及している。
もともと、漱石はよく考える人でした。考えすぎて心がツラくなっても、ずっとしんけんに、世の中について、人の心について考え続けました。
でも、考えるだけなら、誰にでもできます。どんなに難しいことを考えたとしても、考えるだけでは何の意味もないのです。自分の考えを形にする。表現する。これが大切です。
(本著 P42 下段より)
私もどちらかというと、くよくよ考えるタイプなので、友人からも「お前は物事を複雑に考えすぎなんだよ。」と励まされることもあった。
だが、考え込みがちな人にはその性格だからこそ、上手くいくパターンもあるはずだ。普通のサラリーマンのような生き方がたまたま合わないことがあるだけで、どこかにあなたの光る場所やポイントがある。
私は大多数が採る生き方に上手く馴染めない人の、その上手くいかないと思う原因や背景、考え方を突き止めて、もっと楽に生きれるヒントを見つけたい。
そして私がその答えを本や小説、はたまたブログなどで表現してみせたい。現在はたまたま浮かんだアイデアを形にするべく、調査および取材中である。いつか披露できるように頑張るのでお楽しみに。
もっとも、この挑戦は上手くいく保障はないし、創作中は孤独に感じるかもしれない。
ただ、それでもやってみたいことには、ピカソ(本著 P119)のように果敢に挑戦して孤高に生きよう。
大丈夫。カーネル・サンダースは“65歳から”やり直してるんだから。